脱力とは、力を抜くことです。
余分な力を出来るだけ抜くことで、動作をスムーズにすることを目指します。
(最終的には、体の使い方を変え、動きの質を変化させます。)
つまり、ゆったりと動けるようになることです。
そうすることで、気持ちも解放されるので、独りよがりなリズム、硬いリズムから解放されます。
意識もだんだんと、狭い意識から範囲が広がっていきます。
集中力が研ぎ澄まされてゆくのです。
さらに深めていけば、共演者と意識がつながるようになり、自分の音を入れるべき場所が先に分かってしまうという、超意識的な不思議な感覚を体験します。
このことを、ジャズサックス奏者デヴィッド・サンボーンは、スポットに入ると言っていました。
デヴィッド・サンボーンは、短いフレーズの中で天才的なアドリブ演奏をすることで、非常に有名になったフュージョン時代を代表するアルトサックスプレーヤーです。
また、この不思議な感覚は、自分の音が演奏の中でぴったりと音の空間にはまってゆく感じから、ポケット感覚とも呼ばれるものにもなっています。 これらは、グルーヴの代名詞のようなものです。
しかし、この感覚は、なかなか説明するのが難しいですし、追究し出すとキリがない深い世界なのです。
サンボーンと同じ世代のファーストコールドラマー、スティーヴ・ガッドも、この感覚のことについて良く言及していますが、
「お客さんが、これを求めているのは知っているけれども、毎回この感覚がくるとは限らないんだ」
というぐらい、トッププロでも自由に操ることができないのが現状なのです。
ですが、誤解を承知で言ってしまえば、私はこの感覚は誰でも体感できるもので、必ず実践出来ると思っています。
たしかに、大勢のお客さんまで巻き込むような大きな、レベルの高い空間を作ることは難しいですが、
少しの範囲内で、自分たちのレベルに合わせてなら、ある程度誰にでも体感出来るはずです。
一人でも出来ますし、演奏者同士の波長を大きく合わせると、さらに大きなものができます。
つまり、程度の差はあっても、誰にでもできるものなのです。
よい指導者がいると、案外すぐにたどりつけるものかもしれません。
音楽の世界は果てしなく、上には上がいますが、一歩ずつきちんと積めば、必ず体験できる感覚です。
具体的な脱力の方法は、体の使い方を見直すことから始まります。
簡単に言えば、上手な人の動きを良く観察して真似ることです。
意識については音のイメージをつかむことから始まります。
これは、前回の「リズム感を養う」で述べていますし、これからも説明し続けます。
これら、大切なポイントは、順を追って詳しく説明していきます。
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